みきなクリニックの美肌ブログみきなクリニックの東海院長、医師が監修する美肌情報を発信しています
2025.02.19唇のほくろは病気?除去できる?
●急に唇の黒いできものは何?
唇にできる黒いできものは、ふくらみが大きい場合は静脈湖(じょうみゃくこ)と呼ばれるほくろです。線維組織の厚い壁で囲まれており、拡張した薄い静脈で構成されています。
静脈湖は、濃い青色からスミレ色であり、直径2〜10ミリメートルの大きさであることが多いです。
●唇のほくろの原因
唇のほくろの原因としては、皮膚弾性組織と血管外組織の長期的な太陽光の損傷によって表面的な静脈構造の拡張を招いたり、血管の血栓症になったりすることが関係しています。
●唇のほくろは何科?
唇のほくろである静脈湖は、皮膚科で治せます。静脈湖は、良性のできものであり、見た目以外に症状が出ることはほとんどありません。
一方で、噛んで出血してしまったり、痛みが出たりすることもあります。気になる方は、皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。
●唇のほくろを綺麗に除去する方法
静脈湖は、付け薬や飲み薬では治療ができません。一方で外科的切除や凝固術、各種レーザーによる静脈湖の除去は可能です。
おもな治療法は以下のとおりです。
静脈湖のおもな治療法 | 概要 |
---|---|
外科的切除 | 再現率が最も低いとされる。術後の痛みやダウンタイムが比較的長く、費用負担も大きい。 |
冷凍凝固術 | 麻酔が不要であり、治療によって傷跡ができることはほとんどない。しかし、浮腫や 水疱、びらんなどによる潜在的な合併症リスクは起こりうる。 |
赤外線凝固 | 接触凝固といわれ、凝固する前に病変が圧縮され、血液を空にする。これにより傷の形成を防止し、治療の管理と精度を向上させる。 |
PDL(パルス色素レーザー) | 選択的に血管を破壊し、周囲の健康な皮膚への傷害を最小にする。治療後に出血が見られるケースがある。 |
Nd:YAGレーザー | 深部にまで到達する性質があるため、静脈湖の治療のために用いられる。 |
●子供でも唇のほくろは消せるの?
子供でも唇のほくろは消せます。静脈湖は、10代の方にもできることがあり、目立つ場合があります。気になる方は10代のうちから除去することも可能です。
唇は傷跡が綺麗に治りやすい部位であるため、気になる方は治療することをおすすめします。
●まとめ
唇のほくろは、ふくらみが大きい場合は静脈湖が該当します。濃い青色からスミレ色の直径2〜10ミリメートルの大きさのものです。おもな原因は、「後天的な血管拡張」とされていますが、はっきりとはわかっていません。
静脈湖は、良性のできものであり、見た目以外に症状が出ることはほとんどありません。しかし、噛んで出血してしまったり、痛みが出たりすることもあるため、気になる方は皮膚科を受診し、適切な治療を受けてください。
監修者:院長:東海 玲美

経歴
1996年 | 大阪市立総合医療センター 臨床研修医 |
1998年 | 大阪市立総合医療センター 臨床研究医 |
2000年 | 近畿大学医学部附属病院 勤務 |
2004年 | みきなクリニック 勤務 |
所属学会など
1996年 | 日本美容皮膚科学会 |
1998年 | 日本抗加齢医学会 |