シミの種類別治療

シミの種類別治療

シミの種類別治療 ― 6種類の見分け方と正しい治療法

「このシミ、何だろう?」と鏡を見て思ったことはありませんか。
シミには大きく分けると6つの種類があり、種類ごとに原因も有効な治療法もまったく異なります。
肝斑に強いレーザーを当てれば悪化し、ADMに内服薬だけで対応しても改善しない。
間違った治療を選ばないために、まず自分のシミを知ることが大切です。

当院では、皮膚を「水槽」に例えてシミの構造を説明しています。
表面に浮かぶシミ、中間に広がるシミ、深い層に潜むシミ。
それぞれレーザーの届き方も治療の進め方も変わります。
ここでは、水槽のどの深さにあるシミなのかを軸に、6種類それぞれの見分け方・原因・治療法を解説します。

【セルフチェック早見表】シミ6種類の特徴比較

老人性色素斑
老人性色素斑
そばかす
そばかす
肝斑
肝斑
ADM
ADM
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着
脂漏性角化症
脂漏性角化症
水槽の深さ浅い層浅い層〜深い層中層深い層浅い〜中層表面(盛り上がり)
茶色〜こげ茶薄茶の細かい点薄茶〜灰褐色灰色〜茶色茶色〜黒っぽい茶色〜黒色
形・大きさ数mm〜数cm、円形1〜3mmの点が散在広範囲にぼんやり小さな点状不定形ざらつき・盛り上がり
左右対称?いいえはいはいはいいいえいいえ
よくできる場所頬・こめかみ・手の甲鼻〜両頬頬骨の上・額頬骨・こめかみ・鼻ニキビ跡・傷跡など顔・首・手の甲
なりやすい年代20代後半〜幼少期〜30〜50代20代〜年齢を問わない30代後半〜
セルフケアで改善?難しい難しい内服で安定化は可能できない時間経過で
薄くなる場合あり
できない
放置すると?濃くなる・増える夏に濃くなる刺激で悪化変化は緩やか数ヶ月〜1年で
薄くなることも
盛り上がりが
増す場合あり
当院の主な治療QスイッチルビーレーザーQスイッチルビーレーザー
(取り放題)
内服、ピーリング、
イオン導入
Qスイッチルビーレーザー
(複数回)
外用薬+経過観察CO2レーザー

※ひとつの場所に複数の種類が重なっていることは珍しくありません。
最終的な判断は医師の診察が必要です。

老人性色素斑(日光性色素斑)― いちばん多い「ふつうのシミ」

老人性色素斑

水槽でいえば「水面に浮いている落ち葉」。
皮膚の浅い層にあるため、レーザーが届きやすいシミです。

見た目と見分けるポイント

頬やこめかみに多い、茶色〜こげ茶の円形のシミです。
境界がはっきりしており、触っても平坦。
数mmから数cmまで大きさはさまざまです。
「老人性」という名前がついていますが、20代後半から出始める方も珍しくありません。
これは医学用語であり、年齢とは直接関係ありません。

原因

紫外線で蓄積したメラニンが、ターンオーバー低下により排出しきれず定着したものです。

放置するとどうなる?

濃くなったり数が増えたりする傾向があります。
さらに進行すると表面の角質が厚くなり、盛り上がりのある脂漏性角化症に変化する場合もあります。

よくある思い込み

「市販の美白クリームで消える」:美白化粧品はメラニンの生成を抑える予防的な効果が中心です。
すでに定着したシミを消す力は期待しにくいのが実情です。

当院での治療

Qスイッチルビーレーザーが最も効果的です。
メラニンだけを狙い撃ちし、1回の施術で明確な改善が見込めます。
数が多い方はシミ取り放題プラン(55,000円)で顔全体を1回にまとめて治療できます。
施術後は約2週間のテープ保護が必要です。
テープが取れた後に一時的な色素沈着(戻りジミ)が出ることがありますが、通常3〜6ヶ月で落ち着きます。

Qスイッチルビーレーザーの詳細 シミ取り放題プランの詳細

そばかす(雀卵斑)― 遺伝的にできる細かい茶色の点

そばかす(雀卵斑)

水槽でいえば「水面に散らばった小さな花びら」。
浅い層に広範囲に分布するのが特徴です。

見た目と見分けるポイント

鼻から両頬にかけて、1〜3mmの小さな茶色い点が散在します。
左右対称で、紫外線を浴びると夏に濃く・冬にやや薄くなる季節変動があるのも特徴です。
幼少期から出始め、思春期に目立つようになる方が多くいます。
30代になるとホルモンの影響でさらに色が濃くなる傾向があり、「子供の頃は気にならなかったのに最近目立つようになった」というご相談は当院でも多い悩みのひとつです。

原因

遺伝的にメラニンが作られやすい体質が根本原因です。紫外線がその生成をさらに促進します。

正直にお伝えすると

そばかすは「根治」が難しいシミです。遺伝的な体質が原因のため、レーザー治療で一度きれいにしても、紫外線を浴びれば再び出てくる可能性があります。ただし、治療で数年間きれいな状態を保つことは十分に可能です。

当院での治療

Qスイッチルビーレーザーのシミ取り放題プランとの相性が良いシミです。
細かい点が広範囲に散在するため、1個ずつ治療するよりまとめて照射する方が効率的で、費用面でもメリットがあります。
若い方は肌の再生力が高いため色素沈着のリスクも比較的少なく、きれいに改善しやすい傾向があります。
治療後は紫外線対策を徹底することで、再発を遅らせることが期待できます。

シミ取り放題プランの詳細

肝斑 ― 頬にぼんやり広がる「取りにくいシミ」

肝斑

水槽でいえば「中層に広がるモヤ」。
表面からは輪郭がつかみにくく、強いレーザーで狙い撃ちできない厄介な存在です。

見た目と見分けるポイント

30〜50代の女性に多く、頬骨のあたりに左右対称にぼんやりと広がります。
輪郭がはっきりせず、「なんとなく顔色がくすんで見える」という印象を与えるのが特徴です。
目の周囲だけ色が抜けたように見える場合もあります。

原因

ホルモンバランスの変動(妊娠・ピル服用・更年期など)がきっかけで発症し、紫外線や摩擦などの刺激で悪化します。

肝斑治療で最も大切な知識

強いレーザーを当てると悪化します。老人性色素斑と同じ感覚でレーザーを照射すると、かえって色が濃くなるリスクがあります。
「他院でレーザーを受けたら余計にシミが目立つようになった」というご相談をいただくことがありますが、肝斑に対して適切でない治療が行われた可能性があります。

知っておいていただきたいこと

肝斑は老人性色素斑やADMと同じ場所に重なって存在していることが多く、「このシミは肝斑だけ」とは限りません。
水槽の比喩で言えば、表面の老人性色素斑の下に肝斑のモヤが広がっている状態です。
だからこそ、治療前の診断が重要になります。

当院での治療

まずはトラネキサム酸の内服薬とハイドロキノンなどの外用薬で肝斑を安定させることが基本です。
肝斑が落ち着いた段階で、その上に重なっている老人性色素斑をQスイッチルビーレーザーで治療することが可能になります。
肝斑は「完全に消す」のではなく「安定させてコントロールする」という考え方が現実的です。
内服を継続しながら肝斑以外のシミを段階的に治療していくことで、全体の印象を着実に改善していきます。

肝斑があるとシミ取りはできない?

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)― 深い層に潜む「アザに近いシミ」

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

水槽でいえば「底に沈んでいる石」。
最も深い層にあるため、治療にも時間がかかります。

見た目と見分けるポイント

頬骨やこめかみ、鼻に灰色〜青褐色の小さな点状の色素が左右対称に現れます。
20代から出始めることが多く、色味が灰色がかっている点が他のシミとの違いです。
肝斑と間違われやすいシミのひとつですが、肝斑が「ぼんやり広がる」のに対し、ADMは「小さな点が集まっている」という違いがあります。

原因

真皮(皮膚の深い層)にメラノサイトが存在するため、医学的には「アザ」に近い性質を持っています。
はっきりとした原因は分かっていませんが、遺伝的な要因が関与していると考えられています。

ADMと肝斑の区別が重要な理由

肝斑は内服薬が基本、ADMにはレーザー治療が有効です。
肝斑だと思い込んで内服薬だけを続けていると、ADMの部分は改善しません。
逆にADMを肝斑と区別せずレーザーだけを当てると、重なっている肝斑が悪化するリスクがあります。
この見極めが、美容皮膚科医の診断力が問われるポイントです。

当院での治療

Qスイッチルビーレーザーで治療します。
ただし深い層にあるメラニンを破壊するには複数回の施術が必要で、半年〜1年おきに3〜5回程度の照射が目安です。
1回ですべて取りきることはできませんが、回を重ねるごとに着実に薄くなっていきます。
肝斑が重なっている場合は、先に内服薬で肝斑を安定させてからレーザー治療に進む段階的なアプローチを取ります。

Qスイッチルビーレーザーの詳細

炎症後色素沈着(PIH)― レーザー治療後の「戻りジミ」もこれ

炎症後色素沈着

水槽でいえば「水をかき混ぜた後の濁り」。
一時的なもので、多くの場合は時間とともに落ち着きます。

見た目と見分けるポイント

ニキビ跡・傷跡・やけど跡など、肌に炎症が起きた後にメラニンが沈着してできるシミです。
年齢を問わず発生し、形も不定形です。
炎症があった場所に一致して茶色〜黒っぽい色がつきます。

レーザー治療そのものが原因になることも

シミをレーザーで取った後、1〜3ヶ月ほどで照射部分が茶色くなる「戻りジミ」。
これが炎症後色素沈着です。
「せっかくシミを取ったのに、また新しいシミができた」と心配される方がいますが、レーザーの炎症反応で一時的にメラニンが作られただけの状態です。

当院での治療

ハイドロキノンなどの外用薬を使いながら経過を観察するのが基本です。
多くの場合、3ヶ月〜1年で自然に薄くなります。
この段階でさらにレーザーを当てると逆効果になることがあるため、「焦らず待つ」ことが最善の治療です。
当院では、色素沈着が出やすい体質の方には施術前からトラネキサム酸の内服を処方して予防に努めています。

シミ取り後の色素沈着について

脂漏性角化症 ― 触ると盛り上がる「イボ状のシミ」

脂漏性角化症
水槽でいえば「水面から飛び出した浮き」。
皮膚の表面で細胞が厚く重なり、盛り上がっています。

見た目と見分けるポイント

30代後半から増え始め、加齢とともに数が増えていきます。
茶色〜黒色で、表面がざらざらしており、触ると少し盛り上がっているのが最大の特徴です。
老人性色素斑が進行して表面の角質が厚くなったものがこれにあたる場合もあり、「シミが膨らんできた」「イボみたいなものができた」と感じて受診される方が多いシミです。

注意が必要なケース

まれに皮膚がんとの区別が必要な場合があります。
急に大きくなった、色がまだらになった、出血するといった変化がある場合は早めに受診してください。
当院では必要に応じて専門医療機関へご紹介いたします。

当院での治療

CO2レーザーで除去します。
CO2レーザーで表面を削り、色素が残る部分にはQスイッチルビーレーザーを使うなど、状態に合わせて使い分けます。

Qスイッチルビーレーザーの詳細

水槽の比喩で見る「シミの深さと治療の関係」

水槽の比喩で見る「シミの深さと治療の関係」

シミが深いほどレーザーが届きにくく、治療回数が増える傾向があります。
重なりがある場合は浅い層から順に治療します。

よくある思い込みと正しい知識

  • Q「シミは全部同じレーザーで取れる」

    Aシミの種類によって有効な治療法が異なります。
    肝斑に強いレーザーを当てると悪化する可能性があり、正確な診断が欠かせません。

  • Q「市販クリームで消える」

    A美白化粧品はメラニンの生成を抑える予防的な効果が中心です。
    すでにできたシミには医療レベルの治療が必要になるケースがほとんどです。

  • Q「老人性色素斑は高齢者だけのもの」

    A20代後半から出始める方も多くいます。
    「老人性」は医学用語で、年齢とは直接関係ありません。

  • Q「1回のレーザーですべて消える」

    A当院では「大体6〜7割のイメージで」と正直にお伝えしています。
    シミの深さや種類によっては複数回の治療が必要です。
    1回の治療で大きく改善し、残ったシミは半年後に再治療することで段階的にきれいな肌へ近づけます。

  • Q「シミだと思っていたら実はアザだった」

    AADM(後天性真皮メラノサイトーシス)はアザに近い性質のシミです。
    肝斑と混同されやすいため、見た目だけで判断せず医師の診察を受けることが大切です。

「このシミ、受診したほうがいい?」迷ったときの目安

早めの受診をおすすめするケース

  • シミが急に大きくなった、色が変わった
  • 盛り上がりがある、出血する
  • 境界がギザギザしている
  • 他院治療で改善しない、または悪化した

一度診察を受けておくと安心なケース

  • 左右対称のシミが広がってきた(肝斑やADMの可能性)
  • 美白化粧品を半年以上使っても変化がない
  • シミの種類が自分では判断できない
  • 複数のシミが混在しているように見える

経過観察でよいことが多いケース

  • レーザー治療後1〜3ヶ月で出てきた茶色い色(炎症後色素沈着の可能性)
  • ニキビ跡の色素沈着で、徐々に薄くなっている

※上記はあくまで目安です。判断が難しい場合はお気軽にカウンセリングにお越しください。

シミの種類が分からなくても大丈夫です

シミの種類が分からなくても大丈夫です

ここまで読んで「結局、自分のシミがどれか分からない」と思った方もいるかもしれません。
それは自然なことです。
実際の診察では、ひとつの場所に2〜3種類のシミが重なっていることも珍しくありません。
表面の老人性色素斑の下に肝斑が広がり、さらにその奥にADMが潜んでいる。
この「水槽」の状態を正確に見極めることが、美容皮膚科医の仕事です。
当院では20年の診療経験をもとに、シミの種類と深さを丁寧に診断し、「どのシミから、どの順番で、どの治療法で」改善していくかをご提案しています。
100%きれいになるとはお約束できません。
でも、適切な診断と段階的な治療で、確実に今より改善できます。
まずはカウンセリングで、あなたのシミの「水槽」を一緒に確認するところから始めてみませんか。

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