2024.06.28ボトックスで失敗しないための注意3選

ボトックスは、ボツリヌス菌が作り出すタンパク質の「ボツリヌストキシン」から生成した薬剤を肌に注入する施術です。 ボツリヌストキシンは筋肉の動きを弱める力を持っているため、注入した部分のシワを改善したり、エラの筋肉のハリを抑えて小さく見せる効果があったりします。
また汗腺の働きにも作用しますので、ワキの多汗症治療にも用いられます。 ボトックスは痛みの少ない注射による施術で、ダウンタイムもほとんどないことから人気を博していますが、医師の手腕により仕上がりに大きな差が生じます。 ボトックスで失敗しないためには、経験が豊富な医師と徹底したカウンセリングを行ってくれるクリニックで施術を受ける必要があります。

●ボトックスでよくある失敗例

ボトックスで最も多い失敗は、「不自然な表情に仕上がってしまった」という症例です。 例えば眉間や額にできたシワを改善するためにボトックスを注入する場合、表情筋の左右差や個人差を考慮して、量や注入間隔を調整しながら施術を行う必要があります。 しかしながら十分なカウンセリングや表情筋の癖などを確認しないまま注入を行ってしまうと、眉尻が不自然につりあがるスポックブロー（眉毛外側過度挙上）などの不自然な仕上がりになってしまいます。

●ボトックスで失敗しないために注意①

カウンセリングをしっかりと受ける

先ほどご紹介した通り、ボトックスは筋肉の動きを弱めることで、シワを目立たなくする施術です。 主に顔のシワに対するお悩みに対する手軽な美容医療として人気ですが、表情筋のクセや左右差など、一人ひとりの顔の状態を入念に確認した上で適切な注入を行わないと、仕上がりが不自然になったり、左右非対称の仕上がりになったりします。
また表情筋が思い通りに動かせなくなることによって、理想とはかけ離れた仕上がりになることも想定されますので、医師のカウンセリングを受けて、仕上がりのイメージをしっかりと共有しておきましょう。

●ボトックスで失敗しないために注意②

ボトックスが有効な症状かどうか見極める

「改善したい」と思っているシワやお悩みであっても、実はボトックスによる筋肉の機能調整では、効果が見込めない場合があります。 具体的な例としてはほうれい線のシワの他に、ワキガが挙げられます。 ワキの多汗症に対しては汗腺の作用を制限するボトックス注入が有効ですが、ワキガ特有のニオイに関しては、多汗症とは別の部分（アポクリン腺）に由来するため、ボトックスでニオイまで改善することはできません。
そのためボトックスの施術を受ける前には、自分の改善したいお悩みがボトックスの効果によってどの程度改善されるのか、しっかりと医師からの説明を受けるようにしましょう。

●ボトックスで失敗しないために注意③

信頼できるクリニックと医師を選ぶ

ボトックスは次第に体内に吸収されて効果が薄れていきますが、注入から半年程度は効果が持続する施術です。 そのため経験の浅い医師や、ボトックスの症例が少ないクリニックで治療を受けて失敗した場合、半年程度は不自然な表情や、ボトックスによる影響で凸凹とした肌の印象のまま過ごさなくてはいけません。
また噛む力が弱くなってしまったり、口や瞼を思うように動かせなくなってしまうことによってフラストレーションが溜まり、QOLが下がったと感じる方も少なくありません。 ボトックスで失敗しないためには、費用以外にも医師の手腕やクリニックの信頼性を比較し、納得のいく場所で施術を受ける必要があります。

●ボトックスで失敗してしまったら？

ボトックスは注入してから患部が安定するまで、2週間～1ヵ月程度の時間を要します。 この期間の赤みや腫れは、極端ではない限り自宅での経過観察で問題はありませんが、あまりにもひどい場合や、1ヵ月をすぎても改善されない場合は、施術を受けたクリニックに相談しましょう。
施術から1ヵ月が経過しても表情がうまくつくれなかったり、左右差や凹凸の感じが気になる場合は、半年後の注入時に微調整を行う必要があります。 施術を受けたクリニックに不信感が残っていたり、医師の手腕に疑問がある場合は、信頼できるクリニックに改めて相談することもおすすめです。

●まとめ

気軽にシワやエラの印象を改善することのできるボトックスですが、ボトックス製剤は筋肉の機能に直接作用します。 そのため若く見せる効果も大きいですが、医師の技術次第では表情が左右非対称になる、表情が動きづらく不自然になるといった失敗につながる可能性があります。
またボトックスで改善することのできない症状もありますので、施術を受ける際は信頼できるクリニックと医師を選び、施術を希望する部位の状態をよく確認してもらった上で、ボトックスを注入の施術を受けてください。

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